今回はトレーニングにおいてメモ(ノート)を取ることの重要性について話していきたいと思う。
ジムに行くとマッチョたちがせっせとインターバル中にメモを取る様子を見たことがあるだろうか?今回はなぜマッチョはメモを取るのか、そしてその重要性について書いていきたいと思う。
ちなみにメモの重要性については全日本ボディビルの絶対的チャンピオンである鈴木雅さんも語っている。そしてゴールドジムでは至る所にメモの重要性についての記事が貼られており、筋トレ用のメモまで販売されているのだ。
こちらが鈴木雅さん。日本では敵なしの圧倒的王者、まさに怪物だ。
さて、今回なぜこの話をしようと思ったかというと、僕自身がメモを取るようにしてから非常にトレーニングの計画が立てやすくなり、日々の目標が明確になったからだ。
そして筋トレに対する姿勢や考え方がとてもクリーンになったため、是非とも共有したいと考えたのだ。
特にトレーニングを長く続けるほど、メモを取ることは有効だと感じる。
筋トレを始めたばかりの頃は、ベンチプレス100kg挙げたい、腹筋をバキバキに割りたい、上腕40cmを超えたいと思ったりするだろう。また、ロニーコールマンのようになりたい、ジェレミーブエンディアのようになりたい、やっぱりライアンテリーがいい、というように目標が明確だ。誰もが憧れるようなスーパースターたちに魅力を感じて、自分もそうなりたいと思うのだ。
しかし、真剣にトレーニングをすればするほど彼らの身体に近づくことが困難であることに気が付くだろう。(ステロイド等の話は抜きにして)
そして、トレーニングを長く続ければ仕事や学校の事情で継続して集中したトレーニングをすることが難しくなる時期も出てくるだろうし、怪我することもあるだろう。そして何よりも、身体は僕らが思っているよりも簡単には変化しない。時間も手間もかかるのだ。
そうなったときに、果たして自分は成長しているのか、筋肉は大きくなっているのだろうかと考えることになる。
何年か筋トレを続けていると毎日鏡を見ていてもなかなか変化に気付くことはできない。
こうして自分の身体の成長が感じられなくなってくると筋トレ自体のモチベーションに影響してくる。もっと端的に言ってしまえば、モチベーションを失うのだ。
そうならないためにもメモが大切だと僕は考えている。
具体的にどういった内容のノートを残すのかというと
①トレーニングメニュー
②重量・回数・インターバル
③その日のコンディションや反省事項・改善点、気付いたこと
こういった内容を残していくだけでもかなり重要になってくるはずだ。
筋肉というのは残酷なもので、長く継続してトレーニングするほど筋肉がつきにくくなってくる。
筋トレを始めて1年目は5kgほど筋肉がつくと言われている。しかしその数字は年々落ちていき、数年後には1kgつくかどうかの世界になってくる。つまり、見た目にわかるほどの筋肉などつかないのが普通なのだ。
このことは科学的に言われていることであり、事実とみていいだろう。悲しいがこれが現実とも言える。
しかし日々の記録を細かく残していると、3セット目になると7回しかできなかった懸垂が10回できるようになっていたりと小さなプログレスを感じることができるようになる。
また、前回はベンチプレス80kgの8回目でギリギリだったのが、今回はすんなりと挙がった。その要因はなんだったのかを考える。
これらは非常に重要なことだ。
人が最も喜びややりがいを感じることの一つに「成長を感じる」という点があると思う。
身体には明確に出ていなくも、的確でハードな努力を積んでいれば必ずどこかに成果は現れる。それは筋肥大かもしれないし、筋力増加かもしれない、持久力の増加かもしれない。
それらの変化を見逃さないためにメモを取るのだ。
そうすることでちょっとした変化や成長を感じることができる。そして自分の取り組んでいることは無駄ではないと思えて、継続していることに価値を見いだせるのだ。
その積み重ねの結果が身体に表れるのが筋肉であり、ボディビルだと僕は思うのだ。
すぐに結果を求めるのではなく、日々の小さな努力を大切にして継続すること。そして振り返った時に成長を実感できているのなら、それまでの時間は無駄でなかったと言えるだろう。
僕はほぼ毎日ジムに通っているが、デカイ人ほどきちんとメモを取って自分と向き合っているように思う。 きっと彼らはとんでもない努力をコツコツと積み重ねてきたんだと身をもって感じている。
頑張れた日も、妥協してしまった日も、平等に記録することで自分の強さ弱さに気付けて真に筋トレと向き合うことができるはずだ。
そして日々の記録を頼りに、自らの成長と、これからの伸び代に期待しながら燃えたぎる気持ちでジムに足を運ぼう。 モチベーションという言葉に惑わされてはいけないのだ。
みなさんもぜひ、ノートを携えてジムに向かってみて欲しい。