パンプを欲するゴリラ日記。

筋トレを中心に日々の体験や考えを共有していきます。

宮古島でカタギじゃない人に会った話。

 

 

 

アウトレイジという映画をご覧になったことはあるだろうか。

 

三部作からなる傑作で、僕は何度この映画を見たかわからないくらいに見た。なんなら、どこのシーンで何があったかセリフ付きで説明もできる。

 

残念なことに、この映画は僕が愛用しているアマゾンプライムにはないため、毎回ゲオで借りていた。しかしあまりの「アウトレイジ愛」に耐えきれずDVDまで購入してしまい、いつでも戦闘態勢に入れる状態になってしまった。 

 

   

 

 

北野武監督が自ら主演を務めたこの名作、ゴリラはこのシリーズの大ファンなのだ。

 

 

純粋に極道映画が好きで、その中でもアウトレイジシリーズはセリフのひとつひとつにセンスがあり、その強烈な世界観を見せてくれる。

 

思わず口癖も「バカヤロー」「このヤロー」「なんだテメェ」となってしまう。

 

 

 

 

それと個人的には刺青もかなり好きで、和彫は本当に芸術だと思うのだ。

日本では刺青に対して嫌悪感を持つ人は多そうだが、自分はひとつの表現・芸術としては立派な文化だと捉えている。

 

 

特に女性のキレイな背中に掘られた和彫なんてエロすぎる。芸術だ。

 

 

 

実はゴリラ、筋トレ以外の趣味には音楽や映画の芸術鑑賞や読書という、かなりの穏健派でもあるのだ。穏健派ゴリラだ。もっと言えば、ゴリラはおとなしい動物なのだ。

 

映画レビューもしたいと思っているが、トップバッターは絶対にアウトレイジにすると決めている。

 

 

 

 

では今回の本題に入っていこう。

 

 

 

先日、沖縄・宮古島に行ってきた。

 

旅行である。

旅の道中はだいたい記事の執筆かアマゾンプライムビデオで映画を見ている。プライム会員なら大体の映画が無料だ。素晴らしい。事前にダウンロードしておけば通信環境でなくても視聴可能だ。 

 

学生の特権だ。金はないが、そこそこ稼いで貯金していれば好きな時に旅行には行ける。

 

 

 

沖縄本島にはほとんど滞在せず、大半を宮古島で過ごした。

 

 

というのも、僕は離島が大好きなのだ。

 

少し車を走らせれば数時間で島を一周できてその地域を知り尽くしたような気分になるし、旅行でやり残したことなんてないと言い切ることもできる。

 

 

この時期の宮古島は雨が多いらしく、滞在したほとんどの日で雨が降った。

 

 

そんな中でも美しい海やハイビスカスの花を見ることができた。

 

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そして旅の醍醐味のひとつと言えば夜の繁華街の散策だ。

 

 

これは国内・海外問わずゴリラも物心ついた時から欠かさずにやっていることだ。

旅行前にはまずは現地の風俗情報をチェックする。行く、行かないの話ではない、ロマンの話なのだ。

 

 

 

宮古島では平良(ひらら)という地域に主要な施設や飲食店の多くが集中している。

 

 

最初の数日は疲れ果ててホテルでぐったりしていたが、後半戦からきっちり巻き返すのがゴリラ流。エニタイムがないどころかジムすら見つからずイライラしていたが気を取り直して夜の街へと繰り出す。

僕が資産家になったらまず最初に宮古島にジムを作ろうと思った。

 

 

流石にこの時期は人もまばらで可愛い娘もあまり見かけない。

 


そんなことを思いながら居酒屋に入ると中には見るからに現地の子であろう女子がたくさんいるではないか。昼間は街に人気もなく離島の少子高齢化を心配していたがみんな引きこもっていただけなんだと安心した。

 

 

何軒か居酒屋を回ったが、宮古島は観光産業で成り立っている面が大きいため、美味しい居酒屋や飲食店は比較的多いと感じた。

 

 

そんなとき、突然僕は悲しみに襲われた。

 

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宮古島のお父さんたちは一体どうしているというのだ。

 

中は真っ暗、人がいる気配は皆無。そもそも活動しているのかさえ怪しい。 

 

 

 

ちなみにこちらは眠らない街、歌舞伎町のものだ。

僕は悲しくなった。

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そして開かずの扉の上にあった看板はこれだ。

これで一体誰が遊べるというのだ。

僕は困った。

 

旅先の繁華街で遊ぶことを僕は社会勉強だと捉えている。その街に住む人の性質や苦悩や喜びなど様々な面を理解することできると思っている。決して女子とイチャイチャすることが目的ではない。そう、社会勉強なのだ。

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そんな寂しい気持ちを抱えながら宮古島の夜風に打たれていたゴリラはせめて宮古牛は食して良質なタンパク質を摂取して帰ろうと思い、近くのお店に入った。

 

 

すると中は活気で溢れかえっており、店の外の静寂とは正反対の空間が存在していた。

 

 

厨房と対面式のカウンター席へと案内されて、マスターと会話を交わしながらオススメだという宮古牛のセットを注文した。

 

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感動のあまり少しブレているが、神々しい肉とはこのことなんだと思った。

 

最大限に自然の恵みに感謝しながらタンパク質を補給するゴリラ。

 

 

あまりにも美味であったため、その感想をマスターに共有していると隣のカウンター席から声がした。

 

 

「宮古牛を出してる焼肉屋はこの島にたくさんあるけど、この店だけがホンモノ。他はパチモンだねえ。」

 

 

僕は横を向くとそこには色黒でサングラスをかけ、派手な服装に半ズボンの下からは刺青がはみ出しているガタイの良いお兄さんがいた。

 

 

 

「にいちゃん、タバコぉ、吸ってもいいか?」

 

 

そう聞かれた僕は、問題ないです、と返した。

 

 

一目でわかる、あっち関係の人や。さすがにわかる。これはあっち関係の人間や。

 

 

明らかにカタギではない。違ったら申し訳ないが、おそらくこの勘は外さない。

なんせアウトレイジを数えきれないほど見て、カタギでない人間の特徴など完全に把握しているのだ。

 

 

 

「旅行で来てるんか?」

 

 

そう聞かれたことを皮切りに僕は質問攻めにされた。

お互いの素性について語り合い、気に入ってもらえたのか笑顔で色々な話をしてくれた。

 

沖縄にはいつくるのがベストなのか。

宮古島の観光について。

最近の大学生に思うこと。

 

色々と話してくれた。

 

 

 

そして、宮古島にも遊ぶところはあるそうだ。

キャバクラだが3000円ほどで飲めてそこそこ楽しいとおっしゃっていた。

 

 

なるほど、では風俗の方はどうなのかと恐る恐る尋ねると

 

 

 

「実は今度店やることになったんだ、あんちゃんも次来るときはぜひ連絡してくれ。俺が仕切ってるからさ。」

 

 

なんてこった。見るからにそこまで若い方ではないようには感じていたが、もしかしたら地位もある人なのかもしれない。

 

東京と沖縄を行き来しているらしく、メインは東京のようだ。

 

 

 

「俺の店の娘と本番するときは直前に一本電話くれよな!ガハハ!これからちょっくらキャバクラ行って飲み直してくるわ!また会おう!」

 

 

 

なんて漢だ、電話一本で本番だと?しかもコトの最中に電話をかけさせるとは破天荒すぎる。 

 

 

そう言い残して颯爽と去っていった。なんとも豪快で清々しい人だった。

とても優しく義理人情に溢れている。人情の権化のようなものだった。

 

 

 

 

 

僕らはメディアや街中でうろつくカタギでない人のせいでどうしても悪いイメージを持ってしまっている。実際に一般人に迷惑をかけていることも事実だ。

 

 

だが、彼らも一人の人間。真正面から話せば分かり合えることも当然ある。

人と人、人とゴリラ。分かり合えることもある。

 

 

 

僕は宮古島でのこの出会いに非常に感動している。

 

 

僕が接してもらったのは、まさに映像の中で見ていた、兄弟分や弟分に対して優しく接している兄貴の姿だった。

暑苦しくその一瞬に自分の全てを賭けて、プライドのため、兄弟のため、親のために生きる不器用な漢の姿。僕が憧れた姿だった。人生が二度あるならそういう経験もしてみたかった。ただ、紛れもなく人生は一度しかない。だから道は踏み外せない。カタギで生きるのだ。

 

 

 

これまで生きてきた中で、人を信じやすい性格の僕は幾度となく人に期待を抱いてはそれを裏切られてきた。また、もしかしたら自分も気づかないところで人を裏切ってしまっていたかもしれない。今ではそもそも人に期待すること自体が間違っているとすら思っている。それが一番誰も傷つかない方法だと思った。

 

 

 

だがこういう昔ながらの義理人情を大切にしている人はいる。

 

自分も絶対に義理人情を欠かさず、受けた恩はきっちり返す。

そういう暑苦しい漢でありたいと思った。

 

 

宮古島にお店ができたらお世話になろう。